婚活でうまく行っていない方を見てみると、「大人になりきれていない心」が邪魔をしていることが多いように感じます。

言い方を変えると「子どもっぽい心」。

江戸時代末期の志士にして思想家の橋本左内が著書『啓発録』の中で、『去稚心』(稚心を去る)と言う言葉を使い真理を説いています。

これは、「幼稚な心を捨て去らなければ何をしても上達しない」という意味です。

「大人になりきれていない心」「子どもっぽい心」、端的に言えば「わがまま」がその根本にあります。

結婚相談所で、せっかくお見合いが決まり、男性・女性ともに時間をかけ入念に準備を進めてきた当日、「会ってみたらタイプではなかった」という理由で、お相手のお話しもけんもほろろに受け流し、心ここに非ずのような顔をする。

この行動は、あまりにも「大人になりきれていない心」が露呈している証左です。

細かいところまで指導が行き届いた結婚相談所では、あまりそのようなことはないと思いますが、一人の担当者が数多くの会員様を担当している大手結婚相談所などでは、個別指導に手が回らないのは当然です。

結婚相談所のお見合いは、お見合いを希望するお相手に、専用システムでお申込みを行います。所属する結婚相談所の代表、あるいは担当者が、会員様がお申込みを希望する方を確認後、先方にお申込みを送信する流れとなります。そして、先方からお見合いのご承諾があれば、結婚相談所同士でお見合いの日程調整、そしてお見合いの運びとなります。

一見、お見合いを申込まれた側が、なんとなく立場が高いように思いがちですが、少なくともお見合いを承諾した時点で立場は一緒なのです。

通常、お見合い申込みを受けた側にお見合いの候補日(日程)を何日か提示して頂き、お見合い日・場所等が決まっていくのですが、いきなり特定の一日のみ、特定の時間を提示してくる方がたまにいます。

これは、あまりに不遜な態度、「大人になりきれていない心」「子どもっぽい心」から来るものです。

もちろん、細かく会員様にご指導・配慮が行き届いた結婚相談所では、ご本人が、そう提示してきても、「複数日候補をだしてください」と指導するものなのです。明らかに、結婚相談所側の担当者の配慮が行き届いていないのが分かります。

この時点で、どのような方がお見合い会場に来られるのか、指導力のある結婚相談所の代表などはすぐに察しがつくようです。

案の定、来られた方は、「会ってみたらタイプでなかった」という理由で、お相手のお話しをけんもほろろに受け流し、心ここにあらずのような顔をする。

このような「大人になりきれていない心」「子どもっぽい心」で婚活をしている人は、まず婚活がうまく行かず長引きます。

そもそも、お相手の方も大切な時間とお金を使いお見合いをしているわけです。

『一つひとつのご縁を大切にできない人は、どのご縁も掴めない』

これは、婚活を行う中で変えようのない真理なのです。

自分の人生の中で、せっかく頂いた「お見合い」という貴重なご縁です。

もちろん、「写真のイメージと違う」「あまり話が合わない」と感じることは人間だからあるでしょう。

けれども、その場は、お相手に失礼のないように感じ良く和やかに1時間を過ごせばよいのです。

それこそ「大人の心」です。

ご縁を大切にするというのはこういうことなのです。

お断りする場合は、結婚相談所を通じて失礼のないようご丁重にお断りすればよいのです。

結婚相談所を選ぶならば、会員様に細かなところまで寄り添って指導してくれるところを選ぶべきです。

本人を今の自分よりも人間的にも成長させてくれ、外見・表情・服装も含めブラッシュアップさせることができる結婚相談所を選ぶべきです。

「今まで10年間、他の大手結婚相談所の会員として活動していましたが、なかなかお見合いが組めず、最後は、『あなたはお相手を外国人にしなさい』と言われ悩んでいる』とのことで私共がコラボしている結婚相談所の相談会にいらした男性がいます。

その男性は、結婚相談所のホームページを熟読し、そのコンセプト(会員様に徹底的に寄り添い、ブラッシュアップさせスペックを上げながら成婚を勝ち取る)に賛同しご来場いただいたとのこと。

結果、その男性は入会され、「自分のことをよく分析・解明」し素直な態度で婚活を進めました。

結婚相談所代表自ら、あらゆる点をブラッシュアップし、入会から5ケ月で当初では考えられないほど素敵な女性とご結婚が決まったのです。

「大人になりきれていない心」「子どもっぽい心」を持ったままで婚活が長年うまく行かない人は、自分自身を顧みることも難しくなっています。それに気づかず、10年という年月があっと言う間に過ぎてしまうのです。

橋本左内が言うように「幼稚な心を捨て去らなければ何をしても上達しない」というのは変えようもない真理ですが、その更に根底にあるのは、「自分のことをよく分析・解明」できていないということ、「素直さ」が足りないということに結びつきます。

経営の神様、松下幸之助が、「素直であること」の重要性を生前、ことあるごとに説いていました。

先生の残した書物にも詳しく書き残されています。

「素直であることとは、こどものように無邪気で純粋無垢なことを言っているのではない。心になんの曇りもなく、ものを見る時にフィルターをかけることもなく、ありのままを見て捉えることができることを言う。そのような人は、自分自身のことも素直な心で見ることができるので、すべての物事はうまく動き出すのである」

婚活を成功させるためにとても大切な心がけです。

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