私の大学時代の先輩(女性)が勤務する会社の後輩A子さんのお話しです。
A子さんは大学卒業後、私の先輩と同じとある大企業に就職し会社の重要なプロジェクトのメンバーになるなどキャリアを順調に積み重ねていました。
彼女は、ふと気づくと35歳の夏を迎えていました。
「今まで自分はビジネスウーマンとして一生懸命頑張ってきたけれども、友人や同僚も周囲はみんな結婚してしまった。自分は結婚しないと社会的に見た目が悪い」と思ったそうです。
仕事も忙しく、出会いの機会もない。
「気づいてみれば、周囲にいる独身の異性は、同じ部署で3歳年上のT君のみ。人はよいが、興味もなにもない男性。でも、、結婚しているという事実というか、、社会性だけは持っていたい」とのこと。
好都合なことにT君は、彼女に猛アタックしていました。
彼女は、なんの興味もないT君ではありますが、付き合いもそこそこにすぐに結婚を決めてしまったのです。
新婚旅行先からも先輩に連絡を入れてきて「苦痛・・・」と。
昔、俗に「羽田離婚」と言われましたが、まさにそれが現実化するのか・・・・。
日本に帰国し、いよいよ二人の新居での生活がはじまりますが、同じ屋根の下で寝ているのも「苦痛・・・」だと。
一体なんのために結婚したのか・・・・。「部署で自分だけ独身だと社会的に見栄えが悪い・・」ってなんなのか??
そもそも、T君に失礼な話です。
男女の関係もないまま時は過ぎていく・・・・。
ある日、彼女は夜中、高熱と背中の痛みで目が覚め、あまりの苦しさにのたうち回っていると、彼はそれに気づき、受け入れ先の病院を手配、自分の車で彼女を病院に運び、急患で診察となりました。病名は重度の腎盂腎炎で即入院へ。
入院後もT君は優しく彼女を扱いました。大切に。
私の先輩が、A子さんのお見舞いに行った際、先輩の前でA子さんは、「自分がいままでどれだけ愚かであったか」と涙を流したそうです。
夫であるT君の有難さ、優しさ、家族の温かさ・・・・、色々なことに彼女は気づき、今自分がどれだけ恵まれているかを身を持って知ったと言うのです。
彼女のT君に対する愛情は、急激に深まり、また夫であるT君も彼女の大切さを改めて認識したと言います。
今、お二人は幸せな家庭を築き2人のお子様にも恵まれています。
大切なものに気づいた時、人間は大きく成長し幸せを掴めるのだと思います。
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