先日、とある懇親会があり参加してきた。幅広い年代の人が集まり楽しい会であった。

その会の中で日本有数の大企業に勤める５６歳の男性と同じテーブルになった。その男性は、年収も１０００万円を超えていて経済力抜群。見た目も清潔感があり感じもよく年齢的にも既婚者と思っていたが、実は独身（結婚経験なし）であるとのこと。親名義の家ではあるが、一軒家に一人暮らしで悠々自適だ。

ん？女性には興味がなく同性愛者なのか？とも思ったがそうではないらしい。婚活パーティーやワイン会などに参加していたらすぐにお相手が見つかっていたのではないか。

「今までも結婚したくなかったわけではないが、仕事も忙しかったし週末は自分の趣味を楽しんでいるほうが幸せを感じる」とのこと。

女性に興味がないわけではないが、普通の男性よりも女性に前のめりではない。彼の同僚に聞くと、後輩のマドンナである美人女性から誘われて、ミュージカルに行ったこともあったが、その後お食事をして帰宅。後日、自分からデートに誘うことはない。キャンプなどでは、テキパキとテントを張り女性から羨望の眼差しを受ける。

しかし、今の彼には、婚活より大切な「夢」があるらしい。自分で新たに家を建てることだ。大工さんに新築の家を建ててもらうことではない。土台工事は専門業者にしてもらい、あとは、家を建てる機材を購入し自分一人で家を建てるというのだ。

確かに、今住んでいる親名義の家は、ぼろ屋であったらしいが、自分一人で改装し新築のようにしてしまったと聞く。彼の勤務する会社は、建設業界ではなく全くの畑違いだ。

彼は、残りの人生をかけて自分の夢を追い、結婚よりも、自分の夢の自己実現を望んでいるのだ。

人からみたら変人のように見えるかもしれない。しかし、人それぞれの価値観がある。中途半端にではなく、その夢を手繰り寄せ成就できたときの満足感は彼にとって至福のものであるだろう。

彼はそれを必ず成就できる人物に見えた。彼は強い人間なのかもしれない。

彼の夢の成就を応援したい。

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